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産学連携INDUSTRY-ACADEMIA

確かな「問題発見力」と「問題解決力」

TohkonDXの取り組みにご協力いただいている専門家の方々をご紹介します

松本 俊之 教授

青山学院大学 松本 俊之 教授

トーコンと私(松本)の出会いは、2018年9月に横浜企業経営支援財団による第220回産学交流サロンにおいて講演「中小製造業の自動化を目指した現場改善のすすめ」を現会長(櫻井誠健さん)にお聞きいただいたことである。

これを機にスタッフとの事前準備の打合せを経て、2019年4月からIE(Industrial Engineering)を主体とした改善活動(プロジェクト無限)の導入と支援が習志野事業所から始まり、4年間で3事業所において現場中心の改善活動を実施してきた。
ここでは、改善における問題の所有者である現場が自ら問題を発見して簡単に解決することを大切にしていた。
また、2023年の4月からは全事業所を対象とした改善活動(改善AWARD)を支援している。
ここでは、解くべき価値がある問題の抽出、現状の見える化と定量的分析、知恵を使った改善案の考案と実施、改善効果の確認というステップを大切にしている。

トーコンという会社の風土になっている「人財育成の重視」は現会長から現社長(櫻井瑞恒さん)にバトンとして渡されている。
上記の改善活動も成果追求ではなく、人財育成に重点を置いており、結果として成果がついてくると考えている。
これを実現する日本人はもちろん外国人の従業員のみなさんはとても優秀であり、さらに改善に対しても前向きなので、これらは個人および会社の成長に大いに貢献するものと期待している。

IEとは、人・もの・お金・情報を含むシステムにおける仕事の生産性を向上させる改善活動および問題解決活動のことであり、人が改善マインドを身につけて育つことである。
このキーポイントは、改善活動によって生産性を向上させて余裕を作り(金持ちサイクルになり)、それを業務・製造・改善レベルの向上の時間にあてること、そして、全従業員が健全なる危機感をもって楽しく改善活動を進め、問題解決能力を向上させることである。

松本研究室ではIEをベースにして、ものづくりのための改善技術と教育システムの開発に関する研究を進めている。
トーコンでも2020年から「トラック配車計画支援システムの開発」や「トラック配車計画における業務教育ツールの開発」などの共同研究を実施し、この4年間に学部11件と修士1件の計12件となっている。
今後も産学連携により現場と大学が一体となってIEによる改善・研究活動の継続をお願いしたい。

道用 大介 准教授

神奈川大学 道用 大介 准教授

私がIT3とITゼミの取り組みに関わる中で強く感じるのは、このグループがDX人材育成に対して柔軟に、かつ継続的に向き合っていることです。
IT3は単なるIT部門の枠を超え、会社全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支え、未来に向けた推進力を発揮する存在です。
また、ITゼミは知識習得にとどまらず、実践的な力を身につける場であり、参加者が主体的に学び合い成長できる環境が整っています。
特に社長の人柄・リーダーシップのもと、トーコンの風土には「人を大事にしながらやり抜く」という強い意思が息づいているように感じます。
社員一人ひとりが大切にされ、その個性や可能性が最大限に引き出されるような支援が行われており、これこそがトーコンならではの強みであると感じています。
今後は、IT3やITゼミを通じてさらに多くの人材が成長し、会社全体をリードするDXの力となっていくことを心から期待しています。

肥田 拓哉 講師

早稲田大学 肥田 拓哉 講師

私は2019年4月から青山学院大学の松本俊之教授とともにトーコンのIE改善活動の支援に携わっています。
支援開始から5年ほどが経ち、当初よりも改善力は確実にレベルアップしました。
支援当初より感じていた社員の方々の問題意識の高さに加え、IEの考え方や手法を身に付けたということもありますが、その根底にあるのはトーコンの風土や人財教育への取り組みです。

定期的に事業所を訪問していますが、社員同士が(相手が会長、社長であっても)率直に意見を述べやすい関係が築かれており、風通しがよい職場だと感じます。
これは、組織全体がコミュニケーションを重視し、個々の意見が尊重されている証拠です。
このような風土は、IE改善活動を円滑に進める上で非常に重要だと考えます。
また、私が支援している「プロジェクト無限」だけではなく、数多くの社内プロジェクトや外部研修などの社員が成長する機会があり、人財を大切にしていることが伺えます。
社員のスキル向上やキャリア発展をサポートするための環境が整えられており、主体的な学びが奨励されているように感じます。

今後も、このような風土と人財教育の取り組みを継続していただき、組織全体がIE改善活動を通して一丸となり、新たな課題に果敢に挑戦していくことを期待します。

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