自社サービスの本質を掘り出せ!マーケティング戦略の実践 Vol.32 『起業家戦略』
- 2020/09/30
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実践トコログ自社サービスの本質を掘り起こせ!マーケティング戦略の実践
こんにちは、小黒です。
皆さま、シルバーウィークはいかがお過ごしでしたか?
私は夏季休暇の時と同じく、遠出もせずに近所でゆっくり過ごしました。
最近はコロナウイルスを恐れつつも、
「with コロナ」として新しい生活様式を取り入れつつ、
少しずつ日常へと戻っているような感覚があります。
さて、本日は、「起業家戦略」についてのご紹介になります。
前回は「ピーター・ドラッガー」の考えたイノベーション(革命)についてご紹介を致しました。
今回も同じくドラッガーの考えた内容となり、「起業家戦略」についてご紹介を致します。
この戦略は市場を攻略していくための戦略となり、
大きく分類すると4つに分けることができます。
またそれぞれに対する解説や注意点としてコメントも残させていただきます。
- 総力による攻撃
特徴:自社が持つ経営資源の全てを用い、最初から業界トップの地位を確保しようとする戦略
コメント:成功時のリターンも大だが、失敗時のダメージも深刻
- 弱みへの攻撃
A:創造的模倣
特徴:既に行われたイノベーションに対し、その弱みと考えられる部分を補強・改善して新たなイノベーションに繋げる戦略
コメント:先駆者の成功を有効に活用して、イノベーションを生む
B:起業家的柔道
特徴:大企業における下記のような体質を衝き、起業家が優位性を確保する戦略
・自社の製品/サービスに対する奢り
・得意客以外の顧客に対する不十分なサービス
・顧客は「商品の価値」でなく「商品自体」に対して対価を払うという誤解
・製品に対する過剰な機能性追求の姿勢 など
コメント:油断や隙をつく
- ニッチの占拠
A:関所戦略
あるプロセスにおいて、その製品を使用しない場合に発生するリスクが、製品の価格よりも圧倒的に大きい場合、その製品は「関所」となる。この関所を占拠する戦略のこと
コメント:あるプロセスの一か所を占めることにより、高価格でも需要に影響しない
B:専門技術戦略
高度に専門的な技術を有することで、専門的な市場を占拠する戦略
コメント:製品やサービスの専門技術により、特殊なニッチ市場を占拠する
C:専門市場戦略
市場についての専門知識を活用し、専門的な市場を占拠する戦略
コメント:市場(業界)の専門知識により特殊なニッチ市場を占拠する
- 価値の創造
A:効用戦略
顧客のニーズに関し、本当に必要としているサービスを提供することによって、新しい価値を生み出す戦略
コメント:既存の製品・サービスを物理的でなく、新しい価値に変換する
B:価格戦略
価格の設定に関し、”企業側のコスト”でなく、”製品・サービスが顧客に提供する価値”の側面に着目した戦略
コメント:生産者の視点でなく、顧客の視点で価値を評価して設定する
C:顧客戦略
”顧客の事情”に対応したサービスを提供することによって、新しい価値を生み出す戦略
コメント:顧客の置かれた事情などに着目し、それに柔軟に対応する
D:価値戦略
製品・サービス自体でなく、顧客に提供する「価値」を高めることによって、差別化や成長を図る戦略
コメント:顧客戦略の延長線上にあり、顧客がどのような価値に対価を払うのか分析し、その価値の伸長に努める
以上の4つ分類及び、その分類内でも細分化が可能となります。
文章だけの紹介となってしまい、分かりづらい部分もあったかと思います。
本来であれば図なども使うと分かりやすく理解が進みますので、
更にご興味ある方は検索や本を読んでいただけるとより理解が進みます。
今回は大きく分けると市場に対しての戦略手段は4つの考え方があり、
その中でも細分化され、多くの戦略があるということを、
頭の片隅にでも残していただければと思います。