イキナリナカツガワ Vol.4『想いは重い!?』
- 2019/06/25
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実践トコログイキナリナカツガワ
人材育成を行う中で、皆さん日々ご苦労されているのは、
どのような点でしょうか?
私は昔から、「後輩との接し方」が上手くできず、
どうしたものかとオロオロウロウロしている間に、
時間だけがどんどん過ぎてしまうというパターンに悩まされて来ました。
遡れば、高校のバスケットボール部の頃からそうだったように思います。
なんと言うんでしょう?
簡単にまとめるなら「後輩から慕われない」というのが、大きな悩みでした。
学生の頃は、「○○センパ~イ」と、
後輩たちからコミュニケーションを求められる仲間を
大そう羨ましく思ったものです。
「上手く接することができない」根底には、
「どこまで仕事を教えるのか?」という点がありました。
高校~大学卒業まで、バスケットボール部のマネージャーを務めていたのですが、
当時心掛けていた事は、「如何に部員が気持ちよくコートに立てるか」でした。
練習や試合で『必要だ』と思ったものは、
あれこれ準備をしていましたし、
『これがあったらもっといいんじゃないか?』といった、
プラスαの物まで、準備をしていたものです。
その結果、事前に準備する物や、
遠征に持って行く物はどんどん膨れ上がり、
ひとり大きな荷物を抱え、あくせく動き回っていたものでした。
そんな日々の中、後輩が入ってきたわけで、
やる気に満ち溢れた彼女たちはこう言うのです。
「ケロ先輩!仕事を教えてください!」
仕事の「項目」を教えるだけなら簡単です。
- 練習メニューの打合せ
- 練習の進行
- ドリンクの準備
せいぜいこの3つ位です。
ただ、そこに私が独自に付け加えた仕事があるんですねぇ。
そしてその数がまた、多い。
例えば、
- ボール磨き(専用ワックスでいつでもピカピカに)
- コートの四隅に、滑り止めの雑巾を置く
- 遠征時、不測の怪我に備えて氷を持参する
- いつでも、どの部位でもテーピングを巻けるようにしておく
- 練習中や試合中、各選手の気になった点をメモし、本人へ共有する
- 怪我で練習に参加出来ない選手のリハビリに付き添う(ランニングやパスなど)
- 簡単にはほどけない靴紐の結び方を習得する
、、、、、えぇぇいっ!キリがないっ!!!
とにかく、『自分で良かれと思った事はどんどん取り入れた』結果、
なんだかプラスαの方が、どんどん膨れ上がってしまったんですねぇ。
話しは戻って、可愛い後輩たちです。
「仕事を教えてください」
と言ってくれるものの、はて?はて??はて???
一体どこまでを「マネージャーの仕事だよ」と、教えてたらいいのでしょう?
ムムム。悩む、、、。困る、、、。どうすべ、、、。
最初は、必要最低限の項目のみを教えました。
しかし、可愛く賢い後輩たちは気付いたのです。
「ケロ先輩。その他の仕事はやってはダメなんですか?」と。
ムムム。ムムム。
やってはダメじゃないのよねぇ。
むしろやってくれたら嬉しいけど、、、。
でも、私が勝手にやってることだし、、、。
それでも熱心に「頑張ります」と言ってくれる後輩たちに、
自分の考え方と、プラスで取り入れている業務について話してみることにしました。
「あのね。私の基本的な考えは、
いつでも選手たちが気分よくコートに立てる事。そのためには、、、』
えぇ。そりゃ熱く語りましたよ。
とにかく、「選手のため」しか当時の私には頭にありませんでしたから。
鼻息も荒く、延々と語りつくした私に、後輩たちはこう言いました。
「先輩、、、熱意が重いです、、、」
ガーン!ガガガーン!!ガガガガのガーンッ!!!(;_;)/~~~
やっぱりぃ?
所詮、高校の部活です。
全国大会目指すような強豪校という訳でもありません。
だから、「基本的なこと」だけをしっかりやってくれれば、
特段の問題は発生しません。
結局、それ以上何も言えなくなってしまい、
プラスαの仕事は、自分だけでやるようになってしまいました。
恐らく、その行動が、
後輩から見れば「突き放された」ように感じたのでしょう。
私に対して、なんとなく遠慮する態度が見えてきました。
この時の経験が、今の今まで尾を引いているのかもしれません。
未だに、「どこまで仕事を渡す(移譲する)べきか?」の線引きが、
上手くできないのです。
まぁ、前からうっすらと感じてはいましたが、
私はどうやらリーダー向きではないのでしょうね。
「のでしょうね」で済めば簡単ですが、
今はもう学生ではありません。
会社の一員として働く身。
苦手な事を放置したままにはできません。
そこで、色々な本を読んでみました。
叱り方、傾聴、褒め方、自発的に意見を出させる方法etc...
知識だけはバッチリ詰め込みましたが、
これが如何せん、実践となるとまったくうまくいきません。
『想いが重い。』
って言うか、重くない想いってあるの?
最近はそんな開き直りを覚えたナカツガワなのでした。
p.s.情けない先輩の下でも、しっかり者の後輩たちは、
きちんと成長してくれています。ありがたいことです♪