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イキナリナカツガワ Vol.4『想いは重い!?』

人材育成を行う中で、皆さん日々ご苦労されているのは、
どのような点でしょうか?

私は昔から、「後輩との接し方」が上手くできず、
どうしたものかとオロオロウロウロしている間に、
時間だけがどんどん過ぎてしまうというパターンに悩まされて来ました。

 

遡れば、高校のバスケットボール部の頃からそうだったように思います。

なんと言うんでしょう?
簡単にまとめるなら「後輩から慕われない」というのが、大きな悩みでした。

学生の頃は、「○○センパ~イ」と、
後輩たちからコミュニケーションを求められる仲間を
大そう羨ましく思ったものです。

「上手く接することができない」根底には、
「どこまで仕事を教えるのか?」という点がありました。

高校~大学卒業まで、バスケットボール部のマネージャーを務めていたのですが、
当時心掛けていた事は、「如何に部員が気持ちよくコートに立てるか」でした。

練習や試合で『必要だ』と思ったものは、
あれこれ準備をしていましたし、
『これがあったらもっといいんじゃないか?』といった、
プラスαの物まで、準備をしていたものです。

その結果、事前に準備する物や、
遠征に持って行く物はどんどん膨れ上がり、
ひとり大きな荷物を抱え、あくせく動き回っていたものでした。

 

そんな日々の中、後輩が入ってきたわけで、
やる気に満ち溢れた彼女たちはこう言うのです。

「ケロ先輩!仕事を教えてください!」

仕事の「項目」を教えるだけなら簡単です。

  • 練習メニューの打合せ
  • 練習の進行
  • ドリンクの準備

せいぜいこの3つ位です。
ただ、そこに私が独自に付け加えた仕事があるんですねぇ。
そしてその数がまた、多い。

例えば、

  • ボール磨き(専用ワックスでいつでもピカピカに)
  • コートの四隅に、滑り止めの雑巾を置く
  • 遠征時、不測の怪我に備えて氷を持参する
  • いつでも、どの部位でもテーピングを巻けるようにしておく
  • 練習中や試合中、各選手の気になった点をメモし、本人へ共有する
  • 怪我で練習に参加出来ない選手のリハビリに付き添う(ランニングやパスなど)
  • 簡単にはほどけない靴紐の結び方を習得する

、、、、、えぇぇいっ!キリがないっ!!!

とにかく、『自分で良かれと思った事はどんどん取り入れた』結果、
なんだかプラスαの方が、どんどん膨れ上がってしまったんですねぇ。

 

話しは戻って、可愛い後輩たちです。
「仕事を教えてください」
と言ってくれるものの、はて?はて??はて???

一体どこまでを「マネージャーの仕事だよ」と、教えてたらいいのでしょう?
ムムム。悩む、、、。困る、、、。どうすべ、、、。

最初は、必要最低限の項目のみを教えました。
しかし、可愛く賢い後輩たちは気付いたのです。

「ケロ先輩。その他の仕事はやってはダメなんですか?」と。

ムムム。ムムム。

やってはダメじゃないのよねぇ。
むしろやってくれたら嬉しいけど、、、。
でも、私が勝手にやってることだし、、、。

それでも熱心に「頑張ります」と言ってくれる後輩たちに、
自分の考え方と、プラスで取り入れている業務について話してみることにしました。

 

「あのね。私の基本的な考えは、
いつでも選手たちが気分よくコートに立てる事。そのためには、、、』

えぇ。そりゃ熱く語りましたよ。

とにかく、「選手のため」しか当時の私には頭にありませんでしたから。
鼻息も荒く、延々と語りつくした私に、後輩たちはこう言いました。

「先輩、、、熱意が重いです、、、」

ガーン!ガガガーン!!ガガガガのガーンッ!!!(;_;)/~~~

やっぱりぃ?

所詮、高校の部活です。
全国大会目指すような強豪校という訳でもありません。
だから、「基本的なこと」だけをしっかりやってくれれば、
特段の問題は発生しません。

 

結局、それ以上何も言えなくなってしまい、
プラスαの仕事は、自分だけでやるようになってしまいました。

恐らく、その行動が、
後輩から見れば「突き放された」ように感じたのでしょう。
私に対して、なんとなく遠慮する態度が見えてきました。

この時の経験が、今の今まで尾を引いているのかもしれません。
未だに、「どこまで仕事を渡す(移譲する)べきか?」の線引きが、
上手くできないのです。

まぁ、前からうっすらと感じてはいましたが、
私はどうやらリーダー向きではないのでしょうね。

「のでしょうね」で済めば簡単ですが、
今はもう学生ではありません。
会社の一員として働く身。
苦手な事を放置したままにはできません。

そこで、色々な本を読んでみました。
叱り方、傾聴、褒め方、自発的に意見を出させる方法etc...

知識だけはバッチリ詰め込みましたが、
これが如何せん、実践となるとまったくうまくいきません。

『想いが重い。』

って言うか、重くない想いってあるの?

最近はそんな開き直りを覚えたナカツガワなのでした。

p.s.情けない先輩の下でも、しっかり者の後輩たちは、
きちんと成長してくれています。ありがたいことです♪

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