自立型人材が職場を変える!若手が育つ人材育成 Vol.17 「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」
- 2019/02/27
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実践トコログ自立型人材が職場を変える!若手が育つ人材育成
時は元禄5年。
日本の中心・江戸の城下町。
町はずれから何やら大きな声が聞こえてきます。
中之助「てぇへんだーてぇーへんだー!!」
旦那「おい、中之助。そんなに慌ててどうしたんだい?」
中之助「旦那さん。それがてぇへんなんですよ。」
旦那「だから、一体何がてぇへんなんだい?」
中之助「隣町で、何やらてぇへんな事があったみていで、えらい騒ぎになってるんです」
旦那「隣町でかい?で、何がどうしたっていうだい?」
中之助「へぃ。それが、、、やれ地面から水が吹き出したー、とか、
イノシシが暴れまわっている~とか、畑が荒らされた~とか、、、」
旦那「ひどい騒ぎじゃないか!で、被害は出たのかい?」
中之助「被害ですかぃ?それは分かりやせん!ちょっともう1回聞いてきやす!」(びゅん)
旦那「ちょっと中之助!あ~、もう行っちまったよ。落ち着きのない奴だねぇ。」
(同日・午の刻)
中之助「てぇへだー!てぇへんだー!」
旦那「おい中之助!隣町はどうだったんだい?」
中之助「へぃ。旦那、それがてぇへんなんです!水が吹き出したのは、井戸からでやした!」
旦那「井戸から水が?そりゃ井戸なんだから、水は出るだろ。」
中之助「へぇ。でも、そりゃぁすごい勢いで吹き出したってんで、も~ビックリしちまって。」
旦那「で、中之助。井戸の周りの様子はどうなんだい?」
中之助「それが~、水の勢いに驚いちまって、慌てて戻って来たんで分からねぇんです。」
旦那「何をやってるんだい。被害がないのかが、一番大事じゃないか!」
中之助「へぇ!それじゃぁ、もうひとっ走り行って見てきやす!」(びゅん)
旦那「中之助~!水を汲む桶を忘れてるよ~!お~い!」
おやおや。中之助さん、一人で大わらわですね。
でも、なんとなく中之助に親近感を感じる、同じく慌てん坊の中津川です。
皆さんどうもこんにちは。
中之助みたいな社員って、皆さんの周りにもいませんか?
- 情報をキャッチするのは早いけれど、如何せん聞きかじり
- 行動に移すのは早いが目的を持っていない
- 自分の目で確かめずに広めてしまう
- なんだかいつでも焦っている
- なぜたかいつも大変そう
なんとなく、自分自身の事を挙げているようでいたたまれない気持ちになってしまいますが(笑)、
管理者の立場に立った時、最も指導に困るタイプの一つだと思います。
- やる気はあるんだよねぇ
- フットワークも軽いし
- 臆せず行動するのは良いんだけど、、、
- まず報連相の基本がなっていないんだよなぁ
そう。今回の場合、中之助に欠けていたのは「正確な報連相」です。
報告をするには、事実の掴み方が中途半端。
連絡の仕方も焦ってばかりで大切なことが伝わらない。
こちらが指示をする前に、勝手に判断をして行動してしまう。
このような社員が自分の部下や後輩にいたら、
それはそれは苦労する事でしょう。
でもこの中之助。いいところもあるんです。
- 自ら動くことを厭わない
- 好奇心旺盛である
- 緊急事態だということを大声で発信できている
当社の様に、現場作業が主軸の会社では、
「労災事故」の危険は、残念ながら常について回ります。
どれだけ注意を払っていても、事故が起こる時は一瞬です。
また、その後の応急処置、対処にもスピーディーさが求められます。
そんな時、この中之助のように、機敏に動き回ってくれる人がいたら、
管理者としても有り難い事でしょう。
ではこの中之助。いったい越後屋の旦那さんにどう伝えたら良かったのでしょうか?
(って言うか、’越後屋’という設定だったのか!笑)
「てぇへんだー!てぇへんだー!!隣町の井戸から水が噴き出して、被害が出てるそうですよ。」
第一報はこんな感じで良いでしょう。
- 緊急事態である事
- 状況を端的に説明
この2点を踏まえていれば合格です!
そして、越後屋の旦那さんからの指示を待ちましょう。
旦那「中之助、被害がどれくらい出ているのか、確認してきておくれ。
それで、けが人が居たら手助するんだよ」
中之助「へぃ!」
ハイ!報連相の完了です!
これで、少なくとも1往復分は工数を減らすことができました。
そして、最後の最後、ヘトヘトに疲れ果てた中之助が戻ってきた時には、
美味しい白飯と味噌汁を出してあげてください。漬物なんかも付いていたら最高です!
もちろん
「お前の素早い行動で助かった人が大勢いるそうじゃないか。偉かったな、中之助」
こう褒める事もお忘れなく。
褒められて悪い気がする人はいません!(たぶん!)
江戸時代も今も、「報連相」が大切なの事に替わりは無く、
また善い行いには御礼を伝える、苦労をねぎらう事が必要なんですね。
上司と部下、同僚との良いコミュニケーションを取るための、
基本中の基本かもしれません。
飴とムチ。
な~んていう言葉もありますが、しっかりと褒める、認める、
伝えることができる人でありたいと思いつつ、
私にはどうぞ飴を多めに、、いやむしろ飴だけをお願いします、社長!
と思う今日この頃です。
さて、「自立型人財が職場を変える!若手が育つ人財育成」のテーマで
お送りしております当メルマガ。
次回より、社内「人財力プロジェクト」のメンバーが順番に担当致します。
なんで中津川ばかりなんだ!!
と思っていた皆さま、お待たせいたしました!
多彩なメンバーが、これからドンドン新しい情報を発信していきます!
どうぞお楽しみに♪
そして、たまには中津川の可笑しな話も聞きたいなぁ、
というちょっと変わった趣味をお持ちの皆さま(笑)、
安心してください、履いてますよ、、、じゃなくて書いてますよ!
今後は、なんと!
『いきなりナカツガワ』
というタイトルで、不定期発信させていただく事となりました!
これもひとえに、私のゆる~いブログを「楽しみだ」と仰ってくださった皆様のお陰です。
ありがたや~ありがたや~。
と言う訳で、これからは、”ひょっこりはん”よろしく、
隙間からちょろりちょろりとお邪魔させていただきます。
今後とも、実践トコログ及びひょっこり中津川を宜しくお願い申し上げます!
See you soon!